風見鶏の館(旧トーマス邸)
明治42(1909)年の建設で、設計者はゲオルグ・デ・ラランデ、外壁煉瓦積木造2階建で半地階、塔屋を持つ。寄棟造石綿スレート葺、石造基礎、洋式小屋組、片開きまたは両開き窓、煙突煉瓦化粧積。
間取は、東に玄関ポーチをとり、建物のほぼ中心にホールをもつ典型的な広間型。1階南側に応接間と居間、ベランダ、西側に食堂、東北隅にベイウィンドウをもつ書斎がある。2階は主として寝室で、屋根裏部屋もある。室内意匠では各室の暖炉、階段の親柱、扉の金具飾りなどにみるべきものがある。
外観ではベランダの木造による柱・腰板・アーチ型欄間などに旧来の意匠と異なった手法がみられ、頂部に風見鶏をつけ急勾配屋根のゴシック風塔屋をもつなど、他の洋館とは異なってドイツ風の趣をもつ。また1977年に放映されたNHK朝ドラ「風見鶏」の舞台ともなり、このドラマがきっかけで異人館ブームが起こり北野異人館を代表する館の一つである。(昭和53年1月21日重要文化財指定)
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萌黄の館(旧小林秀雄邸)
明治36(1903)年の建設で、設計者はA.N.ハンセル。
木造2階建、寄棟造、桟瓦葺、和小屋組、石造基礎、外壁目地切下見板張。
1・2階とも窓台から下の腰壁に堅羽目相決りの帯をめぐらす。上げ下げ窓よろい戸付、煙突煉瓦化粧積。
敷地の西北隅に門を開き、敷地東半に主屋を建てる。南正面に入口とベランダがあり、1階ベランダ部分は部屋に取り込み、2階ベランダには建具が入る。
平面は典型的な広間型で、南面して中央に玄関と玄関ホール、西側に主室2室をとり、東側の居間と食堂は間仕切のない1室とする。
主室には西側に張り出して二つの形式の異なったベイウインドウがあり
居間東側にもベイウィンドウをつける。(昭和55年12月18日重要文化財指定)
所在地 | 神戸市中央区北野町3-10-3 |
TEL | 078-222-3310 |
営業時間 | 9:00〜18:00 定休日2月・第3水・木曜日(祝日の場合は翌日休) |
入館料 | \350 |
URL | |
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ベンの家
明治末期~大正初期の建設で、木造2階建。寄模造、桟瓦葺、外壁モルタル掻落し(旧下見板張)、上げ下げ窓よろい戸付。 小規模で、外観は壁面に両開窓を開ける簡素な建物。 館内には世界を旅して捕った剥製のコレクションを多数展示。白頭鷲・白狼・ヘラジカ・北極熊(世界最大級)は圧巻です。
所在地 | 神戸市中央区北野町3-10-3 |
TEL | 0120-888-581 |
営業時間 | 4~9月9:30~18:00/10月~3月9:30~17:00 無休 |
入館料 | \550 |
URL | |
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ウィーン・オーストリアの家(テーマ館)
旧W.クンツェ邸跡に建てられた館で、マリア・テレジアの肖像画やロココ調の衣装など18世紀後半の貴族の生活やモーツァルトのゆかりの品々を当時の生活形態のままに展示。オーストリアの文化の一端に触れることが出来ます。ショップにはオーストリアワインやグッズ、国内で唯一ウィーン・ホテルインペリアル直送のチョコレートも販売。イートインも可能。
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デンマーク館(テーマ館)
旧W・プリンス邸跡に建てられたテーマ館。8世紀~11世紀に世界の海を渡ったバイキング船のレプリカが1/2サイズで展示されていて、バイキングの歴史や勇猛ぶりに触れる事ができる。2階にはデンマークが世界に誇る世界的童話作家のアンデルセンのコレクションがあり、様々な名作をを生んだアンデルセンを偲ぶ展示となっている。
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坂の上の異人館
汪兆銘政権時代のオリエンタルムード漂う異人館。木造2階建、切妻造、石綿スレート葺、外壁は東・北面をスレートシングル張、他はモルタル塗。上げ下げ窓よろい戸付。 南北棟建物で切妻にハーフティンバーあり。北側に玄関を設け、階段付玄関ホールを中心に南側に主室2室を配し、西にサービスエリアをとる広間型の間取。南面は1・2階ともガラス建具入ベランダ。洗練されたインテリアは明朝から清朝に至る貴重な芸術品。2階にある金色のガウンは300年前の皇帝が着ていたもの。庭にある狛犬は間を通ると愛と幸せを授かるというパワースポットでもある。
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英国館
明治42年の建設で木造2階建。切妻造、桟瓦葺、外壁モルタル吹付(旧下見板張)、上げ下げ窓よろい戸付、煙突レンガ張り(旧モルタル塗)。主屋北側は道路に画し、南に庭をとる。主屋西面北寄りに玄関ポーチを設ける。ベランダは南面東半部を南に張出して設け、1階を角柱、2階を円柱、手摺子、アーチ付きとし、1階はガラス建具で閉鎖されている。南面西半部と、東・西側面に大きなベイウィンドウを設ける。館内のバロック時代からビクトリア時代の格調高い家具・調度品は見応え十分。2階にはシャーロックホームズの住まいが再現されており、探偵衣装を借りて記念撮影も出来る。
また夕方からイングリッシュバー「キングオブキングス」としてバカラのグラスで世界の名酒が楽しめる。
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洋館長屋(仏蘭西館)
明治41年の建設で、木造2階建。寄棟造、桟瓦葺、外壁下見板張オイルペンキ塗、片開き窓よろい戸付、及びガラス窓引達(後の改造)、2軒が左右対称に建つユニークな館。元は外国人用のアパートで居留地から明治41年に移築された。館内にはエミール・ガレやドーム兄弟ら選りすぐりのガラス工芸やガレやシャガール、藤田嗣治らの作品が目を引く。人気ブランドのルイ・ヴィトンの草創期のトランクが古き良き時代の香りを運んでいる。
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北野外国人倶楽部
大正年間の建設で、木造2階建、屋根は東寄棟造、西切妻造り鉄板瓦棒葺(後補)。西側切妻にハーフティンバーを見せ、南側は2階の一部に出窓風のベランダがある。北側玄関妻飾りに鷲型がある。
開港当時の居留地の社交場を再現。
フランスブルボン朝時代の暖炉やゴルフクラブなど当時の上流階級の生活を垣間見ることが出来る。欧風庭園にあるミニチャペルの赤い絨毯・美しいマリア像が若い女性に人気がある。
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北野物語館
明治40(1907)年の建設で、木造2階建。寄棟造、桟瓦葺。外壁下見板張オイルペンキ塗、両開きガラス窓よろい戸付、煙突モルタル塗。主屋は南北棟で西面中央に角屋が付く。ベランダは主屋南面の西半部2階に設け、1階は玄関ホールとなっている。南面の一階にベイウィンドウ、東面2階にオーリエルウィンドウがある。
元々は北野町1丁目に建っていたが震災の被害が大きくて解体された。建物の寄付を受けた神戸市が部材を保管し現在地に移築して忠実に修復。(震災で倒壊したものをこの地に移築・復原。土地の形状に合わせて建物の向きを変えているので、解説と現況があわない部分がある。)
現在はスターバックス北野異人館店として観光に外せないスポットともなっている。
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ラインの館
大正4年の建設で、木造2階建。寄横道、桟瓦葺、外壁下見板張オイルペンキ塗、上げ下げ窓よろい戸付、煙突モルタル塗。敷地南面は高い石垣で、東側の道路に面して門を開く。敷地は東西に長く、西に庭をとる。間取は広間型で、主屋東面の玄関ポーチを入ると階段付の玄関ホールがあり、左手に応接間、奥に2室並べ、南に居間、北に食堂をとる。食堂の北面と配膳室は主屋北面に張出して角屋となる。主屋南面は1・2階とも複柱式ベランダで、1階は開放、2階は手摺子が付き内側にガラス建具である。応接間の東側居間・食堂の西側にはそれぞれベイウィンドウを設けている。
ラインの館の名称は昭和53年の一般公開の際に館の愛称を公募した時に「下見板のラインが美しい」との事でラインの館となりました。
現在は1階に休憩室・展示室・お土産コーナー、2階には北野異人館街の歴史や震災関連の資料が展示してあり、無料公開している。
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香りの家オランダ館
大正中期にヴォルヒン氏の邸宅として使用された。その後ブランクがあり、1980年頃までオランダの総領事が3代にわたり住んでいた。寄棟造りと独壁と呼ばれるモルタル吹付けやモルタル壁の煙突が特徴。入り口の緑の扉が1920年代のノスタルジックな雰囲気。ベッドルームとサロンにはオランダ直輸入の家具があり素朴な味わい。1階応接間に約200年前の足踏み自動演奏のピアノもあります。
オランダの民族衣装の貸出(1着¥1,000)もあり記念撮影も出来る。自分のお好みの香りの香水のブレンドが出来るコーナーは女性に人気があります。
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